これ、去年の話です。
※もう前のインスタ見てくれてる人とか、LINE登録してくれてる人は知ってる話です。
ある日、お姉ちゃんが、半ば強引にうちへ乗り込んできました。
同棲、なんて生易しいもんじゃないです。占拠です。
玄関を開けた瞬間、でっかいスーツケースをドンッと僕に押し付けて、
「これ、よろしくね」
それだけ言って、当たり前みたいに上がり込んでいきました。
え。よろしくねって何。何をよろしくするんですか。(弟、混乱)
まあでも、大好きなお姉ちゃんとひとつ屋根の下。
ド陰キャ理系大学生、内心は大歓喜です。ハイ。人生のボーナスタイム来た、と。
で、運ぶついでに、つい、出来心で……スーツケース、開けてしまいまして。
(※弟の好奇心、IQをマイナスに振り切らせる)
……中身、下着でした。
それも、僕の知ってる「お姉ちゃん」のイメージと、だいぶ違う、こう……
すんごい、いやらしいやつ。ばっかり。
レースとか、スケスケとか、面積が紐みたいなやつとか、そういうのが、ぎっしり。
僕、フリーズしました。
ドン引きと大興奮が脳内で正面衝突して、パニックです。
「うわ……」と「えっ……」が同時に出て、最終的に無言で閉じました。そっと。
お姉ちゃん、これ、誰に見せる気なんですか。
っていうか、なんで僕に運ばせたんですか。何かの試練ですか。🙏
で、その夜、さらに気づきます。
姉、さっきからスマホ、手放さないな……?
画面、チラ見え。……男です。
「うん」「そっちは?」「ほんとに?笑」みたいな、距離の近いLINE。誰。
問い詰めるわけにもいかないので(僕は弟なので)、トイレ行くフリして洗面所で深呼吸してました。
同棲初日から、末期。
極めつけは数日後。
姉がスマホを置いて席を外した一瞬、画面に通知が出まして。
「Tinderで新しいマッチが…」
………ハイ。
ここで僕、勇気を出してカマをかけてみました。
「そういえば姉ちゃん、Tinderにいたって友達が言ってたよ」
って、なるべくサラッと。
そしたら姉、
「は?! えっ、誰が? いつ? ……べ、別にやってないし!」
めちゃくちゃ焦ってました。
やってない人、そんなに焦ります??
しかも、ですよ。
うちのお姉ちゃん、バイトは野球の「ビール売り子」のはずなんです。
なのに、シーズンオフのはずの時期でも「仕事だから」って、
化粧バッチリ決めて、夜、出かけていく。
……オフシーズンに、何の夜の仕事があるんですか。
ビール、冬の球場で売ってるんですか。
あのいやらしい下着も、夜の外出も、Tinderも、ぜんぶ、僕の知らない誰かのため、ってことですか。
聞いてないが。
僕は一生分の「聞いてない」を、麦茶と一緒に飲み込みました。(ごっくん)
姉が戻ってきて、何事もなかったように笑う。
その顔がまた、いつも通り可愛いから困る。困るんですって。
こうして僕の同棲生活は、スーツケース1個と、深い「観察」から始まったのでした。(って言い訳)


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